Interview de Yannick Jaulin en japonais

「気」の冒険

 

            “プーニュ エリソンに伝わる日本の物語、サンリキエ王立修道院にて

 

ドゥーセーヴル県の小さな村に住んでいるヴァンデー県生まれの語り部(かたりべ)、日本から来る男性尺八奏者そして同じく日本から来る女性琴奏者、この3人の間にどんな共通点があるのでしょう?

一見した所何も見つかりません。でもより近づいて見てみるとすぐに3人が一本の線でつながっていることがわかります。でも一体全体どんなふうに?ほらご覧のとうりすごく簡単なことです。

共通点は、気、呼吸です。「気」の道です。

空想力とびっくりするような力強さの語り部と精神を集中した尺八と琴の演奏家達の肺が作り出す「気」。

この3人が、始めてフランスで物語と日本の伝統音楽を混ぜ合わせた今まで誰も見た事のないような舞台を創るために、このフェスティヴァルに招かれたのです。

舞台装置と衣装はマリエット ニケが担当しています。

 

 

 

            “ヤニック ジョラン、あなたはどんな人物なのですか、

                                                           簡単に自己紹介し           ていただけますか?

 

私は語り部です、言葉で人を驚かせる人間です。

ヴァンデー県のオービニー生まれですが、ちょっとだけ世界のおへそであると思われているプーニュ エリソンに引っ越す結果となりました。

ここで私のほとんどの物語がいろいろやりくりされ創作されます、なぜならみなさんがよくご存知のとうり、あの有名な神話のビッグバングはここで起こったのですから。

 

 

 

            “神秘的ですがでも私達の全然知らないプーニュ エリソンについて

                                                           少しお話をうかがえますか?

 

プーニュ エリソンは、ポワティエとロッシュ スュール イヨンの間のガティンヌ ポワドゥヴィンヌに位置するドゥーセーヴル県の小さな村です。

ここには、活動的で愛想の良い373の魂(生きている人間です)、中世のお城、鉱山の洞穴、湿った野原に沿って流れる小川、小さな修道院、最近修復されたすごくきれいなステンドグラスのある12世紀の礼拝堂、羊や牛、りんごそしてもちろんすごくたくさんの信じられないような物語、それらのほとんどはまだ眠りについたままです。どちらかというと星空の下でだと良いのですが。

 

 

 

            “それでは今から、あなたが世界中に広めている

                                               すべての物語のことについて語っていただけますか?

 

言葉、これは私の道具箱です。すごくたくさん持っています。小さいもの、大きいもの、気難しいものやおもしろいもの、ここらやあそこらの。

これらと一緒でなければどこにも出かける事はありません。

私は物語の捩曲げ人(ねじまげびと)、人生の刺繍職人です。

これらの物語の中で世界のすべての事実を語ります、でももちろん神話、世界の原型、昔日の恐れ、不安、そして疑問や夢だって。

要するに私は大昔からあちらこちらに散らばって眠り込んでいた言葉を目覚めさせ混ぜこぜにしてかき回し私特製の蜂蜜を熟成させて、すっかり準備が整ったら、私の物語を待っている人々とそれらを分かち合うための旅に出かけるのです。

 

 

    では、プーニュ エリソンに伝わる日本の物語は

                                                           本当はいったいどこから生まれたのですか?

 

もちろん世界のおへそからです。

ご存知でしょう、このへんてこで詩的で形而上学的な実験室のことを!

なぜってプーニュ エリソンの鉱山に沿って流れる小さなアルシ川を上ってやって来た9世紀の日本の旅人の滞在を忘れてしまうなんていずれにしたって少し難しい事だと思いませんか?

本当に彼等は、はるか遠い所からたくさんの物語と共にやって来たのです。

それらはすべて日本語でした、だから何一つなくさないように全部翻訳しました。

彼等は神様のおわします御山、「みぜん山」と彼らの住む島「いつく島」の事を話していました。

 

 

   ”なんて素晴らしそうな舞台なのでしょう!

                                                           これを楽しむための使用説明書はありますか?

 

もちろんありません!それに私は、「観客の皆さんにうけようと思って準備したところぜんぜんだめだった」なんてことになることをほとんど確信しています。

世間なんてこんなものでしょう、そしてさらに言えば、私達にはそれぞれの文化価値基準があるわけですし。

日本に関する私の知識なんて微々たるもので、本音を言うと私にとって日本の精神的な世界はとても神秘的なものなのです。でも、だからと言ってこの世界に私が突き進んでゆくことは止められません。普遍的な横糸に私の新しい感性を縦糸として紡ぐ、これが私の仕事であり情熱を傾けるべきものなのです。

エルヴェ ニケは、この理由から私をこの冒険に巻き込んだのだと思います。

「典型的バロック歌劇にお笑いスターを抜擢したり、プーニュ エリソンという誰も知らないような所から、日本の物語を発信してみたり、フランス生まれのとんでもない物語と日本の精神を伝える伝統音楽を混ぜてみたり」など思いがけない分野同士を衝突させることや、「古楽界の鬼才と言われるエルヴェが実はずばぬけたジャズピアニストであったり」というような音楽上のつじつまの合わなさなどが、エルヴェも私も好きなのです。

たくさんの気が必要です。音楽にも物語にも。